iiEDITORを使ったムービー制作について |
||||||||||||||||||||
≪1・はじめに≫ 『送電塔のミメイ』EDムービーを制作するにあたって、動画制作ツール『iiEDITOR(BRUE)』の開発にご協力させていただきました。ここではムービーの制作過程を振り返ります。これからツールを使用してみようという方のお役に立てればと思います。 ※本編を未読の方は、できるだけ本編をお読みになってからこちらのページをご覧ください。 |
||||||||||||||||||||
≪2・準備≫ iiEDITORでの組み込み作業の前に、ムービー制作に必要な画像をあらかじめ準備しておきます。 今回は作っていただいた楽曲を聴きながらの画像制作作業になりました。デモ曲を何度も聴きながら全体の大きな流れをイメージし、簡単なラフを起こし、一枚ずつ彩色していきます。画像ができあがったらいよいよ組み込み作業です。 |
||||||||||||||||||||
≪3・組み込み≫
2・タイトル。黒枠を一番上層のレイヤーにし、下のレイヤーに読み込んだ縦長の画像をムーブエフェクトでスクロールさせていきました。 3・夏、送電塔とミメイ。ずいぶん縦長の画像(1130*640)を準備しましたが、実際に動かしてみるとまだまだ長さが足りなかったように思います。
5・秋。画面手前の紅葉と、画面奥の地面を別々のレイヤーに配置し、ムーブエフェクトで動かしています。クレジットはマスクエフェクトを使って表示しました。 6・冬。特殊・雪エフェクトを使用しています。生成率1/表示数100/速度-2と入力するとこんな感じの雪模様になります。すでに雪が降っている状態にするために、少し前のシーンから下層のレイヤーであらかじめ雪を降らせておきました。
8・鯉口を切る。ひとつのレイヤーに9枚の画像を読み込み、2フレームずつ表示して動かしています。 9・折鶴とミメイ。サビの部分です。縦長の画像(2550*640)をムーブエフェクトで一気に動かしています。ムーブの入りの部分は、ぼかしエフェクトを使って少し画像がぶれるようにしました。
11・回想のはじまり。オールドムービーエフェクト(スクラッチ0/ダスト4/フリッカー0/ジッター0)と、ノイズエフェクト(ノイズ量50/強度20)を使用しています。セピア色の画像は、今回はあらかじめPhotoshopで色調調節をしましたが、iiEDITORでモノクロやセピア調に変換することもできます。 12・曲にあわせて瞬間的に画像を切り替えています。音楽と画像の同期は一番苦労した点です。
14・剣閃。マスクエフェクトを使って表現しています。 15・曲にあわせた画像の表示。画像と画像の間に白画像をはさむとメリハリがつきますが、あまり多用しすぎると目がちかちかします。何度もテストをしているうちにくらくらしてきます。
17・ミメイと夜刀。1空、2雲、3夜刀、4ミメイ、5左上からの光、の5つのレイヤーを重ねています。人物は、ひとつのレイヤーに7枚の画像を読み込み、4フレームずつ表示して動かしています。 18・春、送電塔と夜刀。手前の花びらと、奥の花びらを別のレイヤーにし、ムーブ速度を変えて動かしています。
20・ラストカット。オールドムービー(スクラッチ3/ダスト10/フリッカー10/ジッター3)とノイズ(ノイズ量50/強度30)を使用しています。曲の終わりに一瞬強くフラッシュするように、あらかじめ準備しておいた輝度の高い画像を透過インアウトを使って表示しました。 |
||||||||||||||||||||
≪4・まとめ≫ 今回のムービー制作は、ツールの特性を手探りで見つけながらの作業で、そういう点でもやり甲斐のある楽しいものになりました。当初予定していたよりもずっと使用画像数が増え、シーン数も増えたのは、使わせていただいたツールが想像以上に本格的なものだったからだと思います。 よく使用したエフェクトは透過インアウト、ムーブです。やはり基本的な効果は頻繁に使います。特殊・雪や、オールドムービーも使い方次第でぐっと画面がひきしまる面白いエフェクトです。 他にも使い切れなかった画面効果がたくさんありますので、どんな機能があるのか気になる方、また動画制作に興味があるという方は、iiEDITORを触っていろいろ試していただけたらと思います。 |
||||||||||||||||||||
・『送電塔のミメイ』紹介ページへ | ||||||||||||||||||||
(C)2007 Shiba Satomi. All rights reserved.